機構(2)
機構の話である。
今回、ロータリー式リクライニング・デバイス(名称等はあえて組長の’なじみ’の名前で行く)の話をしていく。
リクライニング・デバイス、’特許’のかたまりである。
ロータリー式では、やはり’カイ○ー’である。
基本特許を所有している会社である。
30年程昔、納入先であるシートメーカーを吸収してしまった事がある。
(×カロ社を吸収し、カ○パー・レ×ロ社となった。)
51歯の外歯と54歯の内歯を変心したシャフトにて組合せて偏心シャフトを回転させることにより、内歯と外歯が動作して角度が変わっていく、という一種の’変速機’である。
インボリュートを基本とし、大きく設定した’圧力角’それと、通常から考えると大きく離れた’転位’設定で成立しているのである。
論理上、入力をかけると(シートバックに入力をすると)動いてしまうのだが’なぜか’通常利用では固定されている。
(自然の摂理は不思議である???)
日本国内では’シ○×工業’という○橋にある会社が基本ライセンスを取得しており、通常シートメーカーはここから’部品購入’をすることになる。
他には’R△W’というメーカーもある。
機構部分は’カイパー’と同様であるが、こちらは’フレームASSY’での製造販売であり、機構部分単体での調達は無理である。
(基本特許を’論理’で回避している)
後、IH◇という構造もある。
こちらは、45歯、48歯の内歯に対し4個の’遊星ギアが回転し、遊星ギアを制御するインナーギアで構成されている。
論理上、確実に’ロックしている’構造である。
他機構に対し’偏心していない’ので構造上すぐれている、とされている。
デメリットは部品点数、製造工程にある。
現在、世の中で販売されている車の中での採用率は、やはりカイパーである。
欧州の自動車メーカーの部品調達面での’論理’では、機構は’購入するもの’という考え方が主流なので’シートコンプリートで購入’とするとどうしても発注先は’○イパー・×カロ’になってしまう。
R△Wは北欧車への供給で’いっぱいいっぱい’である。
組長の所属していたIBCも’バブル崩壊前’には国内最大となる’シート、内装’のメーカーであった。
そののちも、その’総合メーカー’という名前に振り回されていく。
ということで、機構部品その他を’内製出来る様にする’為、生産技術(特許を含め)の範囲を主体に研究をしており、組長もそのスタッフの一員であったのだ。
これまでに話してきた内容を総合すると想像できるであろう。
’政治の問題’に振り回された形で、◇HWのライセンスはIBCへの’専属契約’というかたちをとり、読み込んだ。
後は’煮るなり焼くなり’という状態である。
このあとの’けじめ’は組長他数名に任された!!
というより’押し付けられた’のである。
その’部品’が完成された後には、あの爆発的に売れてしまった’トラッ○・サ×ー’、この欧州仕様に’全面採用’が決定されてしまったのである。
派生の世界戦略車’パ◇サー’にも採用が決定された。
こちらは、国内設定もある。
「どうするんだー!!!」
’小僧’なやつらは考え出した。
2004年8月10日